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藤井風がタイで大ヒットした理由とは?グローバルヒットの背景を探る

NORDIO 編集部
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音楽業界
2025.07.01
NORDIO 編集部

藤井風は、国内外で注目を集めるグローバルアーティストとして急成長を遂げています。特にその成功を象徴するのが、2022年にSNSを通じて爆発的にヒットした「死ぬのがいいわ」です。この楽曲は、特にタイをはじめとする東南アジアの国々で、TikTokを通じて大きく広がり、約50万本以上の動画が作成されるなど、瞬く間にバイラルヒットを遂げました。

Spotifyのタイ国内Viral 50で上位に入り、グローバルチャートでも70カ国以上でトップ10入りを果たしました。TikTokで話題になったことで、藤井風の音楽はアジアを中心に世界中に広がり、国境を越えて多くの人々に聴かれていることが分かります。

では、なぜ彼の楽曲がここまで世界で注目されたのでしょうか?今回は、特にタイでのヒットに焦点を当て、その理由を詳しく見ていきます。

「推し文化」が火をつけた、TikTokでのバイラルヒット

タイでは、TikTokが若者の間で主流のプラットフォームになっています。藤井風の「死ぬのがいいわ」は、その中で予想外の形で急速に広まりました。

その広がりの大きな理由は、推しの動画のBGMとして多く使われたことです。

「私の最後はあなたがいい あんたとこのままオサラバするより 死ぬのがいいわ」という歌詞は、相手への強く切実な思いや究極な愛を描いており、これがタイの「推し文化」とマッチしたと考えられます。多くの人がアイドルや俳優など自分の推し動画のBGMにこの曲を使い、さらにアニメのキャラクター紹介動画にも使用されました。こうした多くのユーザー生成コンテンツ(UGC)が生まれたことで、曲は波紋のように広がり、認知度が急速に高まっていったのです。

世界のニーズに応えたYouTube戦略

「死ぬのがいいわ」がTikTokで予想外にバズった時点では、YouTubeに公式のミュージックビデオはありませんでした。そこで藤井風のチームは、急遽2020年の日本武道館でのライブ映像を公開しました。通常、ミュージックビデオなしでバイラルヒットすることは珍しいですが、彼はTikTokでバズったタイミングを逃さず、すぐに反応しその波に乗ることで、彼の音楽とパフォーマンスの魅力をより多くの人に伝えることができました。こうした迅速な対応が、TikTokから興味を持った人々がファンになるきっかけにつながったのです。

さらに、YouTubeに公開されたライブ映像には、公開後約2カ月で英語や中国語、韓国語に加え、タイ語、フィリピン語、ヒンディー語、インドネシア語、マレー語、ポルトガル語、スペイン語といった多言語の字幕が追加され、より多くの視聴者がアクセスしやすくなりました。特にタイ語の字幕対応は、現地での人気を反映したもので、大きな反響を呼びました。多言語対応によって、藤井風の音楽はさらに広く理解され、視聴者に親しみやすさを感じさせたのです。東南アジアを中心に彼のファン層が急速に拡大した背景には、このような細やかな配慮が大きく貢献していると考えられます。

アジアツアーで強化されるグローバルファンダム

藤井風はアジア全域でライブ公演を行い、グローバルなファン層を着実に広げています。2023年には、ソウル、バンコク、ジャカルタ、台北、香港など7都市を巡る初の海外ツアーを成功させ、各地で熱狂的な支持を受けました。さらに、今月末から再びアジアツアー「Best of Fujii Kaze 2020-2024 ASIA TOUR」が予定されています。

藤井風のライブでは、毎回異なるアレンジが披露されることが多く、ファンにとってはその場でしか体験できない特別な音楽が魅力となっています。彼の特徴的なピアノ演奏を中心としたパフォーマンスは、各地のファンを引き込み、大きな盛り上がりを見せています。

このようなツアーの実績は、藤井風が音楽配信の枠を超え、リアルなライブ体験を通じて、世界中のファンとの絆を深め、そのファンダムをさらに強化していることを示しています。

タイで今もなお続く藤井風の人気

2024年1月から9月までのデータによると、Billboard Global Japan Songs excl. Japan チャートで、タイで最も人気のある日本の楽曲トップ3を藤井風の曲が占めています。このチャートは、日本以外でヒットしている日本の楽曲をランキングにしたものです。

  1. 満ちていく (2024.03.15 リリース)
  2. 死ぬのがいいわ (2020.05.20 リリース)
  3. まつり (2022.03.23 リリース)

また、世界250カ国(日本を除く)のチャートでは、「満ちていく」が43位、「死ぬのがいいわ」が5位、「まつり」が44位にランクインしており、世界中で広く聴かれているものの、特にタイでの人気が際立っていることが分かります。

まとめ

藤井風の「死ぬのがいいわ」は、TikTokを通じてタイで大きなバイラルヒットを遂げ、その後もヒットの波に乗ったYouTube戦略やアジアツアーを通じて、グローバルな人気をさらに拡大させました。特にタイでは、推し文化と楽曲の歌詞や雰囲気が共鳴し、多くの人々がTikTokの動画にこの曲を使ったことで、彼の認知度は想像以上のスピードで広がっていきました。この成功は、デジタル時代で日本の音楽が国境を越え、多様な視聴者に響く力を持っていることを示しています。これからも藤井風の音楽が、世界中でどのように広がっていくのか注目したいところです。

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