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アジアに広がる日本語楽曲と日本国内の音楽消費の現状

NORDIO 編集部
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音楽業界
2025.07.01
NORDIO 編集部

音楽業界に関するデータ分析を専門とする企業であるLuminateは、最新のレポート「Japan and Asia: Music Industry Trends」を通じて、日本およびアジア市場における音楽のトレンドを詳細に報告しています。この記事では、そのデータをもとに、日本語音楽がアジア市場でどのように成長しているかを分析し、日本国内での音楽消費の特徴についても掘り下げていきます。

アジアの音楽市場における日本語コンテンツのシェアの増加

近年、アジア全体で日本語の音楽コンテンツが大きな存在感を示すようになってきました。特に2023年には、韓国、インドネシア、フィリピンといった国々で、日本語の楽曲がトップ10,000曲の中で占める割合が増加していることがデータから明らかになっています。韓国では+3.7%、インドネシアでは+1.0%、フィリピンでは+1.2%と、日本の音楽が各国で人気を集めているのです。

この傾向の背景には、TikTokやYouTubeといったグローバルなプラットフォームの普及が挙げられます。これらのプラットフォームによって、ユーザーはいつでもどこでも世界中の音楽にアクセスできるようになり、特にZ世代を中心に、日本語の音楽に対する関心が高まっています。今後も、日本の音楽がグローバル市場での存在感をさらに増していくことが期待されます。

出典:TOP 10K ON-DEMAND AUDIO + VIDEO STREAMING TRACKS IN EACH COUNTRY AND GLOBALLY LUMINATE DATA 2023

日本人リスナーの特徴:海外コンテンツへの関心の低さ

このデータは、各国のリスナーがどれほど海外の音楽コンテンツに触れているかを示しています。フィリピンでは95%、シンガポールでは74%のリスナーが海外の音楽を楽しんでいるのに対し、日本ではわずか57%にとどまっています。この結果から、日本のリスナーは他国に比べて、自国の音楽コンテンツを楽しむ傾向が強いことがわかります。日本の音楽市場が、他の国々と比べてより閉鎖的であり、自国の音楽に対する支持が根強いことを示すデータです。

出典: LUMINATE INSIGHTS MUSIC 360 - PHILIPPINES, SINGAPORE, JAPAN - 2023

日本の若者世代における音楽の発見と消費の特徴

日本の若者、特にZ世代の音楽消費には、いくつかの特徴が見られます。新しい音楽を見つける際には、ストリーミングサービスが最も利用されており、そのうち68%がYouTubeやTikTokといったビデオストリーミングプラットフォームを通じて音楽を楽しんでいます。また、SNSの影響力も非常に強く、友人がSNSでシェアした音楽を聴く傾向は、日本全体の平均と比べて138%も高いことがわかっています。

一方で、海外の音楽コンテンツに対する関心は低く、特に日本の若いリスナーは他国の音楽に触れる機会が少ない傾向があります。データによれば、その割合は日本全体の平均と比較して27%も低いことが示されています。K-POPを除く海外コンテンツとのエンゲージメントは非常に低く、日本の若者の国内コンテンツへの集中が示唆されています。

出典: LUMINATE INSIGHTS JAPAN MUSIC 360

YOASOBI「アイドル」のアジアでの成功が示す新たな動向

YOASOBIの「アイドル」は、アニメ『推しの子』の主題歌としてアジア各国で大きな成功を収めました。この成功は、日本国内にとどまらず、韓国や台湾などの近隣国から始まり、次第にインドネシアや他のアジア諸国へと拡大しました。特に韓国(29.8%)とインドネシア(20.2%)でのシェアが大きく、これらの国々でのストリーミングが飛躍的に増加しています。

ジャンル間のクロスオーバーは、楽曲をグローバルに広めるための強力な手段です。映画やテレビ、ショート動画といった多様なメディアを通じて、音楽と映像が融合することで、新たなリスナー層に届き、国境を越えて音楽が発見される機会を生み出します。このような異業種コラボレーションの力によって、楽曲は特定の市場を超えて広がり、世界中のリスナーにリーチする可能性が飛躍的に高まります。

LUMINATE GLOBAL COUNTRY-LEVEL DATA 2023

まとめ

この記事では、Luminateのデータをもとに、日本語音楽がアジア市場でどのように成長しているかを分析し、日本国内での音楽消費の特徴も考察しました。アジア全体で日本語楽曲のシェアが拡大している一方で、日本のリスナーは国内の音楽に集中しており、海外音楽への関心が低いことが明らかになりました。また、YOASOBIの「アイドル」の成功は、ジャンル間のクロスオーバーが楽曲のグローバル展開において重要な役割を果たすことを示しています。このような動向を踏まえ、日本の音楽が今後どのようにアジア市場で進化していくか、さらなる注目が必要です。

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